鉢物用の低樹高性ジャカランダ品種の育成

ジャカランダ(Jacaranda mimosifolia)はアルゼンチン北部の乾燥した亜熱帯地域に自生する高木性の花木である.本種は初夏,青藤色の花を枝先に房状につけ,その美しさから世界三大花木のひとつとされる.ジャカランダは世界各地の温暖な地域で街路樹や庭園木として植えられているが,播種から開花までには10年以上を要し,しかも開花時には10mほどの樹高となるため鉢物としての利用はほとんど見られない.一方,ブラジル南部からアルゼンチン北部にかけて自生するオオバジャカランダ(J. cuspidifolia)はジャカランダよりもやや赤色味が強い花色を示すが,比較的低樹高で開花するという特性をもつとされている.本研究では,ジャカランダとオオバジャカランダとの種間交雑による鉢物用の低樹高性ジャカランダ品種の育成を目指している.

ジャカランダとオオバジャカランダの種間雑種(高さ120~150cm)

ジャカランダの花房