概要:熱帯アジア地域のアリ類の分類や系統、生物地理、多様性について研究している。アリ類は陸上生態系において高いバイオマスを持つ重要な構成要素であるが、熱帯地域では学名未詳な種が多いために正確に多様性を把握できない状態である。その分類学的問題を解決するために、国内外での野外調査でサンプルを収集し、形態観察と分子生物学実験から種多様性の解明を行っている。また、森林伐採やプランテーション化、火入れによる人為的攪乱や、洪水や温暖化による攪乱がアリ群集に与える影響について、DNAバーコーディングや多変量解析を用いて明らかにしている。