トレーサビリティ近年,気候変動・温暖化防止対策への関心の高まりから民間セクターにおける森林減少を防止する取組み(いわゆるZero Deforestation)が注目されています.背景には世界の金融界の投資方針が環境・社会・ガバナンスの要素を考慮するESG投資へ推移しつつあることがあります.その投資総額は2500兆円とも言われています.
他方,生物多様性豊かな熱帯林は依然として減少の一途をたどっており,その一因である違法伐採問題に取組むべく欧州,米国,豪州など先進諸国は,域内への違法伐採木材の流入を防止する法律を整備し,事業者にデューディリジェンス(入念な確認)を義務付けています.
2016年5月,日本もクリーンウッド法を整備し,事業者に対してデューディリジェンス実施を奨励し,合法伐採木材の流通を増やすことで違法伐採木材等の流通を減じていくこととなりました.
本セミナーでは,責任ある木材調達の重要な鍵となる「デューディリジェンス」に着目し,基本的な理解を深めることを目的とし,実施することの意義,重要性,そしてメリットについて議論を行いました.
【主催】早稲田大学環境総合研究センターW-BRIDGEプロジェクト、九州大学熱帯農学研究センター、国際環境NGO FoE Japan