新型コロナウィルス感染症が世界各地で大流行してから約1年が経過しました.この間,世界中の多くの人々に様々な影響を与え,私たちの生活様式も大きく変化しました.新型コロナウィルスの影響による各地の影響も少しずつ分かってきており,アジア諸国の人々の生活への影響についても一部報道されるようになりました.
しかし,熱帯アジア諸国の大学のコミュニティがどのような影響を受けたのか,またそのような中で学生の生活や教員の研究・教育がどのように変化し,どのようコロナと闘っておられたのかについては,まだ十分な情報が得られていない状況です.とくに農林学系の大学では実験,実習,そして農村地域へのフィールドワークもあり,教育・研究の実施には様々な試行錯誤があったと考えられます.
そこで,新型コロナウィルス感染症の流行のもと,熱帯アジア諸国の農林学系大学の教員や学生の生活,教育,研究はどのように変化したのかについて,ベトナム,ラオス,バングラディシュの3か国の大学教員から話題提供をしていただき,ポストコロナへの道筋についても検討しました.